食品中のアミノ酸の分析
【動機】
食品にどんなものが含まれているのか知りたかったのでこの実験を選びました。
【目的】
いろいろな食品(醤油、みそ、大豆)を加水分解して、各種アミノ酸を得る。
【原理】
しょう油、みそ、大豆に含まれているタンパク質のアミノ酸のペプチド結合を塩酸によって、加水分解し各種アミノ酸を単離する。
【方法】
(1)しょう油15ccを丸底フラスコに入れ、これに濃塩酸約150ccを加え還流冷却器を付してアスベスト付き金網で48時間ぐらい煮沸して加水分解する。
(2)加水分解をしてものをペーパークロマトグラフィーを行う。展開用溶媒として、ブタノール・氷酢酸・水(4:1:2)の混合物を用いた。
(3)ペーパークロマトグラフィーを2〜3時間行ったあと、1%のニンヒドリン溶液によるニンヒドリン反応を行う。
(4)ろ紙が完全に乾燥してから、各スポットのRf値を求める。
(5)みそ、大豆についても同じ方法で行う。
【結果】
*しょう油のRf値(平均)
キッコーマン
スポットNo Rf値 色 アミノ酸
1 0.073 黄色
2 0.216 紫色 アスパラギン
3 0.415 紫色 プロリン
4 0.605 紫色
ヤマサ
スポットNo Rf値 色 アミノ酸
1 0.188 紫色 ヒスチジン
2 0.201 紫色
3 0.618 紫色
*みそNo.1
スポットNo Rf値 色 アミノ酸
1 0.163 紫色 リジン
2 0.605 紫色 チロシン
みそNo.2
スポットNo Rf値 色 アミノ酸
1 0.11 紫色 シスチン
2 0.615 紫色
*大豆
スポットNo Rf値 色 アミノ酸
1 0.177 紫色 リジン
2 0.270 紫色 セリン
【考察】
1.Rf値が接近していたり不確定のものがあるのではっきりしたことは分からないが、しょう油はしょう油、みそはみそでほぼ同じアミノ酸が含まれていると思われる。
2.しょう油よりもみその方が、大豆に含まれているアミノ酸が消失する量が少ないようである。
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