銅が金になる!!
【器具】ガスバーナー、サンドペーパー(磨き粉)、るつぼばさみ(ピンセット)、紙タオル、蒸発皿
【試薬】
亜鉛粉末Zn、水酸化ナトリウムNaOH、銅貨(または銅板)
【手順】
1.亜鉛粉末約5gを蒸発皿に入れる。
2.亜鉛をおおうのに十分な量の6MNaOH溶液を加え、蒸発皿の1/3ぐらいのところまで満たす。
3.蒸発皿をバーナーの上におき、溶液が沸騰するくらいまで加熱する。
4.細かいサンドペーパーや磨き粉で銅貨を十分に磨く。
5.るつぼばさみあるいはピンセットを使って、きれいにした銅貨を蒸発皿の溶液の中へいれる。
6.3〜4分間蒸発皿に銅貨を入れておく。
7.銅貨を取り出し、水洗し、紙タオルで水分を取る(※こすらないようにする)。
8.ピンセットを使って銀色になった銅貨をバーナーの炎の中に入れる。
9.3〜5秒後、コインを炎から出し、水洗し、乾燥する。
【反応】
1.最初の反応は銅貨が亜鉛メッキされる反応である。亜鉛は水酸化ナトリウムと反応して亜鉛酸ナトリウムNaZnOとなる。この生成物は銅貨によって還元されて金属亜鉛になる。この反応によって銅貨が銀色となる。
2.2番目の反応は合金である黄銅の生成反応である。この合金によって銅貨が金色になる。加熱により亜鉛と銅が溶融する。
【結果】
手順5:銅版を溶液の中に入れると、すぐに銀色になった。(写真左)
手順8:銅版を炎の中に入れて2〜3秒後に金色になった。(写真右)
【考察】
亜鉛と水酸化ナトリウムが反応して水素を発生し、テトラヒドロキソ亜鉛(U)酸ナトリウム生じる。
Zn+2NaOH+2H2O→Na2[Zn(OH)4]+H2
《黄銅》
銅と亜鉛の合金。真鍮ともよばれる。Zn45%までの非常に広い範囲で使用されている。