踊るパスタ

【準備】試薬:酢酸CHCOOH、重ソウ(炭酸水素ナトリウムNaHCO3)、スパゲッティ(乾燥させて3cmにきったもの)

器具:ビーカー、駒込ピペット

【手順】

1.     500mLのビーカーに水500mLを入れる。

2.     これに重ソウ(NaHCO)を10g加える。

3.     調理前の乾燥したスパゲッティを3cmに折って溶液中に入れる。

4.     駒込ピペットで酢酸を溶液に加える。

【結果】スパゲッティは始めビーカーの底に沈んでいたが、酢酸を加えると溶液中で気体が発生するとともに、スパゲッティが水面下まで上昇した。2,3秒すると、スパゲッティは沈み始め、ゆっくり降下しビーカーの底面に接触すると気体が大量に発生すると同時にスパゲッティはすぐ上昇した。この運動を繰り返した。

【考察】スパゲッティが上下運動を繰り返した理由は次のように考えられる。

1.溶液に酢酸を加えると、酢酸は重ソウと反応して二酸化炭素を発生させる。

CHCOOH+NaHCO→CHCOONa+HO+CO

2.COの泡がスパゲッティに付着すると、スパゲッティは、泡の上昇とともに表面へ浮かんでくる。

3.溶液の表面でCOは空気中に逃げ、スパゲッティは自重のため底に沈む。

4.スパゲッティがビーカーの底面に接触すると、過飽和状態になって溶液中に溶けていたCOが瞬間的に気泡となりスパゲッティに付着する。

5.付着した泡の上昇とともにスパゲッティは再び上昇する。


参考文献
「実験による化学への招待」、丸善