○●葉脈標本●○
葉の葉脈の中には、葉を作っている多数の細胞に水を送り、細胞からいろいろの物質を運び出すための管が入っている。この葉脈部だけを残してしおりを作ることができる。
1・ヒイラギ、モクセイ、ツバキなどのように、硬い感じの葉を用意する。今までの経験からするとヒイラギの葉が一番よい。
2・10%の水酸化ナトリウム溶液を作る。
3・水酸化ナトリウム溶液を熱し、その中に葉を入れ、10〜15分煮沸する。
*煮沸していると葉が褐色に変わってくる。
*溶液の色が濁った緑色になってくる。
*悪臭がしてくる。
*水酸化ナトリウム溶液を皮膚や洋服に付けないよう、十分注意する。
4・葉を水で洗ってから、ガラス板の上にのせ、古い歯ブラシでとんとんとたたくようにして、葉肉の部分を取り除き、葉脈だけを残す。
5・水で洗ってから、藁半紙などにはさみ上に本をおく。
6・この葉脈の標本をさらし粉で漂白したり、絵の具で色を付けたり、リボンを結びつけたりして葉脈のしおりを作る。無電解メッキも出来る。
--葉肉が取れるしくみ--
NaOHは、水に溶けて強いアルカリ性を示し、動植物を激しく腐食する。葉肉が取れるのは、NaOHがタンパク質をおかしたり、脂肪を分解して乳状にする働き(乳化作用)があるためである。
写真:はじめの2枚は葉脈標本にポスターカラーで色をつけたもの。3枚目は1枚目を拡大したもの。